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承認欲求について考える-『SNSの哲学:リアルとオンラインのあいだ』/戸谷洋志

 


SNSの哲学: リアルとオンラインのあいだ』を読んだ。SNSで見つけた本。SNSの使い方付き合い方って今誰とでも話せるテーマなんじゃないだろうか。SNSをやる/やらないの判断とか、やるにしてもどの程度更新するのかとか、人の投稿を見て何を思うのかとか。私は中学生くらいのときからインターネット/SNSがかなり好きなのだけど、人からは「あんまSNSやるタイプじゃないでしょ」と言われたりして、そう言われるとインターネットオタクですみません…という気持ちになる。なぜこんな感じでSNSを使っていることを肩身狭く感じるのかとか、なぜ投稿しすぎは煙たがれる傾向にあるのかとか(ストーリーを連続で更新して「連投すみません」とか言ってる人もいるよね)、SNSについてぼんやり考えることは日々ある。こういうことを深く考えるきっかけにしたくて、本書を手に取ってみた。

 

特に承認欲求について考えたかったので、1章目が興味深かった。

 

おそらく、ここに「承認」の持つもっとも基本的な働きが表れています。すなわち、「自分が他人にどのような人として見られ、受け入れられているかを知ることによって、自分が何者であるかを知る」ということです。そうした形で「自分が何者であるのかを知りたい」と望むことこそ、承認欲求にほかならないのではないでしょうか。(p26)

 

「承認欲求」って思えば今まであんまり内実についてしっかり考えたことがなかった。ぼんやりと、インスタとかで「キラキラした生活送ってるな〜」って思われたい、みたいな感情かと思ってたけど、『「自分が何者であるか知りたい」と望む』ことだったのか。

この感情はすごく覚えがある。他者から自分についての解釈を聞くのはとても興味深い。相手がどう自分を解釈・承認してるかって言葉にして伝えてもらって初めてわかる部分が大きくて、それが分かると安心したり、意外だなと面白く思ったり、もっと聞きたいとやみつきになるのもなんとなくわかる。

でもこれがエスカレートすると他者を自分探しの道具として使うことになる、と本書は言う。他者といるようで自分しか見えてない人のことは確かになんとなく分かるな。

私は自分について他者から言葉を引き出そうとはしないけど、聞けたら楽しい(自分に興味がある)ので、承認欲求はやや強くらいではないだろうか…とこの本を読んで思った。

 

なんか結局SNSの話とまで上手く紐付けて考えられなかった。のでまた続きを書けたら書きたい。